君色ボイス

それは、いつもと変わらない日だった。その日の夕食は珍しく、パパがいた。パパは弁護士でいつも忙しそうに仕事をしている。そんなパパは仕事が無い日は遊びに連れて行ってくれたり、勉強を教えてくれたりする。そんなパパのことも大好きだ。

「パパ、今日は仕事終わったの？」

「いや、ママに呼ばれたんだ。」

「ふーん。ママ、パパに何の用事？」

「…これ、説明してもらえる？」

そう言ったママの手には『調査報告書』と書かれた本があった。その本を開くと、そこには、

「浮気…パパが？」

「三ヶ月前に友達が、駅前であなたとその女を見かけたそうなの。どういうことなの？」

「これは…」