光を求めて
助けて
「着いた・・・」
夜だった。
ここは大きな町に違いない。
だって、こんなにも明るいから。
通り過ぎる人たちは私を見ては怪訝な顔をする。
それもそうか。こんな汚い格好してるんだから。
隠れるように裏道に入った。
ここは明かりもなく落ち着いていた。
これからどうしよう・・・。
もう見つかったりしたら逃げる気力はない。
捕まりたくない。
そう思っていても体がもう動かない。
壁に寄り掛かるかのように座り込んだ。
すると、
「~~~~?」
誰かの声が聞こえた。
反射的に顔を上げると、
「あ」
「お」
私と歳が同じくらいの少年が立っていた。
私服を着ており髪の毛を綺麗にセットしてあって、ぱっちり二重が特徴的だった。
なにより目が優しかった。