光を求めて
この人も同じかもしれない・・・。
「・・・・はぁ」
ため息をつかれた。
震えは止まらない。
涙目で震えてる私をチラッと見ると空を仰いだ。
「後でもいいか・・・」
そう呟くと自分が着ている上着を脱いで私にかけた。
「え・・・」
「目のやりどころに困るんだよ」
目を見つめると、
「気付かないとでも思ったのか?
そんな格好でうろつくな」
すぐに逸らされた。
何故か涙が溢れた。
「ぅ・・っす・・・ぅぅ・・」
なんでこんなにも安心するんだろう?
上着から微かに石鹸の香りがする。
それに安心したのかな。
上着をギュッと握り泣いた。
嗚咽を漏らしながら泣いた。