光を求めて
いつまでそうしていたのだろう。
ゆっくり目を開けると景色は変わっていなかった。
「夢じゃなかった・・・」
変わったといえば部屋の中が少し明るくなっていた。
朝ということだろうか?
立ち上がり扉に近寄る。
そっと触れるとひんやり冷たかった。
「誰か・・・」
小さく呟いたとき、外から足音が聞こえた。
ドキッとして慌てて寝転ぶ。
動機が早くなるのが分かる。
嫌だ嫌だ嫌だ怖い怖い怖い。
目をギュッと瞑る。
夢なら早く覚めてよ。
もうこんなの嫌だ!!!
そんな願いも虚しく、私がいる部屋の前で足音は止まった。
さっきよりも心臓がうるさくなる。
涙が溢れそうになるのを堪える。