光を求めて
「あの・・・?」
「明日の朝ここを出発する」
「本当に帰れるんですか・・・?
家族に会えるんですか?」
「あぁ。」
「ありがとうございます・・・。ありがとう、ございますっ・・・」
唇が震える。
帰れるんだ・・・。
明日、やっとやっと・・・。
あ、でも・・・。
「どうした?」
私の顔色に気付いたのか顔を覗き込んだ。
「私、こんな体です。
汚くて醜くなってしまいました・・・」
自嘲的な笑みを零す。
「そんなこと言うな」
「体は傷だらけ、痣だらけ。
それに・・・」
「千鶴、お前の家族は俺たちを頼ってきたんだ」
「え・・・?」
私の家族が?