光を求めて
「橋本千鶴さんですね!?
乗ってください!」
「え、でも2人が・・・」
「いいから早く!!」
バンバンっ!!
扉の向こうで銃声がまた鳴り響く。
「泉さん!!上川さん!!!」
「早く乗って!!!」
操縦士さんに担がれ無理矢理ヘリに乗せられる。
「離して!
まだ2人が!!」
扉を閉められてしまった。
「離陸します」
「嫌だ!!」
窓を叩く。
どんどんホテルの屋上が小さくなっていく。
「降ろして!!!」
操縦士さんは無線で何かを話している。
「嫌だ。嫌だ!!
降ろしてよ、降ろしてよ!!!」
どんなに叫んでも聞き入れてくれない。
どんどん小さくなっていき、ついには見えなくなった。
「降ろしてよ・・・。
ねぇ・・・・」
涙が止まらずボロボロ流れた。
泉さん・・・。
上川さん・・・・。
どうか無事でいて・・・。