光を求めて
だけど、もう違う。
平凡な日々なんて帰ってこない。
きっとこれから世間の目を気にしながら生きていかなくてはならないだろう。
こんなにも傷だらけの体。
何度となく行為を迫られそれを受け入れてしまった。
私はもう戻れない。
もう・・・。
「千鶴?」
ふわっと何かに包まれた。
「歩けるか?」
お父さんだった。
上着を被せてくれた。
「うんっ」
上着の袖を握る。
泉さん・・・。
家の中に入り、自室に入る。
「もう今日は寝た方がいい」
「おやすみ」
お母さんたちは私に微笑むと出て行った。