光を求めて
家に帰ってきてから1週間が経とうとしていた。
学校に行かず病院通いの日々。
マスコミは何故か家に来なかった。
テレビでは私が帰ってきたことだけが報道されただけで他は特に何も言ってなかった。
友達も家に何度か来てくれたけど、こんな姿は見られたくなくて会っていない。
今日もベットの上で1日を過ごす。
こんな生活はダメなことぐらい自分が1番分かっていた。
だけど、何もやる気が起きないのだ。
コンコンッ
もうひと眠りしようとしたとき遠慮がちにノックの音がした。
「千鶴ちょっといい?」
「うん」
部屋に入ってきたのはお母さんだった。
「今すぐ着替えて」
「え?」
「連れて行きたいところがあるの」
「どこ?」
「いいから」
それだけ言うと出て行ってしまった。