光を求めて
私が落ち着いたところで本題に入った。
「千鶴、お前を誘拐したグループが捕まったぞ」
「本当ですか?」
「あぁ。
それに他に奴隷にされていた人たちも解放された」
「よかった・・・」
「もう何も怖がらなくてもいい。
マスコミも騒げないようこっちで手を打っておいた」
だから何も起こらなかったんだ。
また助けられた・・・。
「ありがとうございます」
深々とお辞儀をする。
本当助けてもらってばっかだな。
「礼はいい。
それとな、千鶴を襲った理由が分かったぞ。」
「どうしてですか?」
お母さんが聞く。
「なんでも警察が海岸付近で警備を強化したのを知ったらしく、都会にまで足を運んだみたいです。
それで朝早く駅前にいた千鶴を狙ったんだと思います。」
「じゃあ千鶴が狙われたのは偶然だったと・・・・?」
お父さんの表情が悲しげになった。