光を求めて



「どこにも行く宛てがなかったら俺のところに来い」



「それって・・・」




「だからさっきから言ってるだろ?
貰ってやるって」




「言い方もっと他になかったんですか・・・」




口ではそう言ってるものの嬉しかった。




「あ、でも今じゃないから。
将来誰にも貰われなかったらの話だからな?」



「わかってますよ」




お互いに笑い合った。




「また何かあったらいつでも会いに来ていいからな」




「なら今度は服を返しに来ますね」



「あぁ。あれか。
欲しかったらやるけど?」



「結構です」




また笑い合った。




こうやって笑っていられるのも泉さんのおかげ。




この恩は絶対に忘れない。




あなたが困ったとき私が一番に助けに行きますね。



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