光を求めて



あと一歩というところで右に曲がったのだ。




「え・・・」



思わず声が漏れた。



その声が聞こえたのか男の人が鼻で笑ったような気がした。



もしかしてこの人わざと扉を開けておいたんじゃ?



少し期待を抱かせて一気に突き落とす。




最低だ・・・。




「~~~~~」




相変わらず何を言ってるか分からないけど、きっと歩くのが遅かったから早く来いってことだろう。




靴を履いていないからときどき石とかで足を切ってしまい、痛い。




「~~!」



いきなり男の人が止まったせいで鼻を背中にぶつけてしまった。




「キャッ!」



それが癪に障ったのか突き飛ばされた。




受身がとれず腕にかすり傷ができてしまった。




「~~~!!!」




怒鳴っている。



立てってことかな・・・・。



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