夏狩り過程
空き地花火と夏の夕暮れ
7日間の命を懸命に叫ぶ声は、今日も今日とて鳴り止まない。
夏って不思議だ。
ただのグレーのアルファルトだって、お日様にかかればなんだかキラキラして見えるんだから。
高校時代に毎日歩いた道をあの頃とはまったく違う気分で進む。
足どりは軽やか。
「夏休みだからって寝てばっかりいないで勉強でもしてきなさい」って、お母さんからの命により出向いた、図書館の帰り道。
夕方の入り口の時間。
夏は日が長くていいなあ。得した気分。
今日も要、来てるかな。
私がいなくて寂しがってたりして。
……ないか。五郎好きだもんな、要。
もしいたら、一緒に五郎のお散歩に誘ってみよう。暑いからって五郎が嫌がるかもしれないけど。
ああ、暑い。
「あ、百だ」
「ふへっ?」