坂道では自転車を降りて
「いいよ、大野さん。神井じゃなくて、知り合いにそういうの上手いやつがいるから、神井の台本見せて、上手く乗るように曲とすりあわせて貰うつもりなんだ。もちろん、神井が書けたら、その方がいいんだけど。」
「歌まで入れる気なのか?」
「いや、劇ではBGMだけで、歌は使うつもりはないよ。俺、バンドもやってて、そっちで使わせてもらいたいんだ。ただ、詩をお前の脚本から引用したくて。だから、やっぱ許可貰わないとまずいかと思って。」
作曲をしたのは川村なのに、どうしてそんなに俺の脚本にこだわるのだろう。勝手に好きな詩をつければいいじゃないか。
「なんで?川村の曲なんだから、川村が好きにしたら良いじゃないか。」
「いや、詩もこの脚本のイメージで仕上げたいんだ。他の詩なら要らない。」
何やら、気合いが入ってるらしい。俺の本からそこまでインスピレーションを受けてもらったなら、物書き冥利に尽きる。
「分かった。一応やってみる。多分、無理だと思うけど。。。」
そこへ、ガヤガヤと役者達が帰って来た。俺たちは顔を見合わせて解散した。他の部員に話すのはまだ早い。川村がやりづらくなるだろう。3人で秘密を持ったようで、なんだかワクワクしている自分に気付く。川村から曲の入ったUSBを受け取るとポケットへ入れた。
「歌まで入れる気なのか?」
「いや、劇ではBGMだけで、歌は使うつもりはないよ。俺、バンドもやってて、そっちで使わせてもらいたいんだ。ただ、詩をお前の脚本から引用したくて。だから、やっぱ許可貰わないとまずいかと思って。」
作曲をしたのは川村なのに、どうしてそんなに俺の脚本にこだわるのだろう。勝手に好きな詩をつければいいじゃないか。
「なんで?川村の曲なんだから、川村が好きにしたら良いじゃないか。」
「いや、詩もこの脚本のイメージで仕上げたいんだ。他の詩なら要らない。」
何やら、気合いが入ってるらしい。俺の本からそこまでインスピレーションを受けてもらったなら、物書き冥利に尽きる。
「分かった。一応やってみる。多分、無理だと思うけど。。。」
そこへ、ガヤガヤと役者達が帰って来た。俺たちは顔を見合わせて解散した。他の部員に話すのはまだ早い。川村がやりづらくなるだろう。3人で秘密を持ったようで、なんだかワクワクしている自分に気付く。川村から曲の入ったUSBを受け取るとポケットへ入れた。