坂道では自転車を降りて
ボーリング場を出て川沿いの歩道を歩きながら東さんと話した。
「神井さん、無口な方なんですか。」
「それは違うな。話しだすと止まらないから。」
「あまりおしゃべりなさいませんでしたね。楽しくなかったですか?」
「いや。普通に楽しかったよ。ただ、俺こういうの初めてで。笑」
「今度お会いする時には、神井さんのお話をお聞きしたいです。」
「ああ、そうだね。」
今度か。。また会いたいっていうのは、リップサービスではないのか?それに、俺が話しても君は退屈しちゃうと思うな。
気付くと原と山本さんがこちらを見ていた。2人でヒソヒソ話して、いやらしいやつらだ。
「あの」
東さんが口を開いた。
「何?」
「。。。。。」
どうしたのかな。なんか変かな。
「どうしたの?」
「あの、、」
東さんはモジモジと言いにくそうに下を向いていたが、意を決して言った。
「れ、連絡先が、、連絡先を、い、、伺ってもよろしいでしょうか?」
よろしいでしょうかって、
「よろしいですけど。」
「ありがとうございます。」
そうだ。こういうのは俺から聞くもんだな。恥ずかしい思いをさせてしまった。