坂道では自転車を降りて
図書室の隣は階段教室。突き当たりには講義準備室があり、どちらも鍵がかかっていた。当たり前か。でも、俺の本当の目的はここじゃない。俺は隙を見て天井からかかった暗幕の陰に彼女を連れ込んだ。
小さな細い肩を抱きよせると、彼女は躯をこわばらせた。怯えているのか、浅い息をしながら震えている。しかし、抵抗する様子はなかった。しばらくすると落ち着き、しなやかに躯を預けてきた。柔らかい感触。子供のように細くて柔らかな髪が俺の頬をくすぐる。原っぱのような匂いが気持ちよくて、ぼぉっとしてしまう。
「なんか。。。びっくり。。私、神井くんに触ってる。」
「大野さん、柔らかくて、いい匂い。」
「なんか、すごくドキドキする。」
「うん。ドキドキするね。」
二人で抱き合ったままくすくすと笑う。
「。。。よかった。」
「何が?」
「君と、こんな風になれて、すごく嬉しいんだ。」
「私も。」
恋人同士の会話。くすぐったくて、甘い。このままずっとここでこうしていたい。
小さな細い肩を抱きよせると、彼女は躯をこわばらせた。怯えているのか、浅い息をしながら震えている。しかし、抵抗する様子はなかった。しばらくすると落ち着き、しなやかに躯を預けてきた。柔らかい感触。子供のように細くて柔らかな髪が俺の頬をくすぐる。原っぱのような匂いが気持ちよくて、ぼぉっとしてしまう。
「なんか。。。びっくり。。私、神井くんに触ってる。」
「大野さん、柔らかくて、いい匂い。」
「なんか、すごくドキドキする。」
「うん。ドキドキするね。」
二人で抱き合ったままくすくすと笑う。
「。。。よかった。」
「何が?」
「君と、こんな風になれて、すごく嬉しいんだ。」
「私も。」
恋人同士の会話。くすぐったくて、甘い。このままずっとここでこうしていたい。