坂道では自転車を降りて
「不思議。」
「何が?」
「さっきと、ぜんぜん違う。」
「だな。」
再び唇を重ねる。必死に応じていた彼女の躯から、力が抜けて行く。目からはまた涙がこぼれた。唇を解放して、柔らかな彼女をしっかりと抱き寄せると、俺に身を任せた彼女が嬉しそうに声をあげた。彼女を本当に手に入れたという実感が、腹の底から湧き上がって来た。彼女は俺のものだ。誰にも渡さない。
ふと思いついて、彼女をソファに寝かせ、上から押さえつけた。あきらかに、彼女が川村にされたことを意識していた。
「怖い?」と尋ねたら
「怖くないよ。神井くんだもの。」
と言って優しく笑った。
確かにちっとも怖がってなさそうだけど、彼女は何をされるのか、ちゃんと分かってるのかな?俺は、何がしたいんだろう。一抹の不安を感じながら、俺は彼女の制服のボタンを外した。ジャケットの前を広げ、ベストのボタンも外す。これくらいなら許されるかな?ブラウスの上からそっと胸に触れる。ぽよんと揺れる感触。たっぷりと柔らかくて、ほっぺたとかの比じゃない。
「んっ。」
彼女は目を閉じ、息を吐いた。頬がみるみる真っ赤になっていく。どうしよう。すげー可愛い。
俺は震える指で白いブラウスを掴んだ。この中に手を入れたい。君の肌に直接触れたい。