坂道では自転車を降りて
スケッチブックを返して、また歩き出す。
「冬休みか。君は何するの?」
「結構やばいので、勉強します。あとは、掃除とか、普通に家族で正月。」
「そっか、俺はバイトだ。」
「そういえば、神井くんはスキー行かないの?」
冬休みには学校主催のスキー合宿に参加できる。去年は参加した。
「そういうの、外さないと思ってた。」
「あー、今、ちょっと家に金がないというか、、それどころじゃなくて。」
「??」
「父さんの勤めてた会社が、倒産しちゃって、父さん、失業中なんだ。」
「えっ。それは。。」
「スキーの申し込みの頃は家の中がバタバタしてて、申し込み損ねた。」
「。。。。大丈夫なの?」
「多分ね。残務処理が終わったら、また就職活動するって、なんかアテがあるみたいだった。だから今は無収入なんだけど、蓄えもあるし、ローンも終わってるから、贅沢しなきゃ大丈夫だろうって。」
「大学とか行かれるの?」
「できれば公立で、自宅から通えるところにしてくれって言われた。」
「そう。」
「奨学金とかもあるし、なんとかなるんじゃない。」
「バイトは忙しいの?」
「いや、年末年始の短期のやつだから、クリスマスと正月以外は家にいるよ。別に家計のためのバイトじゃなくて、小遣いくらいは自分で稼ごうかと。」
「そっか。デートしたいなとか、今、思ったんだけど、、忙しいかな?」
「大丈夫だよ。そうだな。デートしたいな。」
「冬休み、ずっと会えないのも寂しいし。いい?」
「うん。」
デートか。全然、考えもしなかった。今朝まで、もうダメかもしれないと思っていたのだから、当然かもしれない。でもそう、こうやって少しずつ近づいて行くんだ。きっと。
「冬休みか。君は何するの?」
「結構やばいので、勉強します。あとは、掃除とか、普通に家族で正月。」
「そっか、俺はバイトだ。」
「そういえば、神井くんはスキー行かないの?」
冬休みには学校主催のスキー合宿に参加できる。去年は参加した。
「そういうの、外さないと思ってた。」
「あー、今、ちょっと家に金がないというか、、それどころじゃなくて。」
「??」
「父さんの勤めてた会社が、倒産しちゃって、父さん、失業中なんだ。」
「えっ。それは。。」
「スキーの申し込みの頃は家の中がバタバタしてて、申し込み損ねた。」
「。。。。大丈夫なの?」
「多分ね。残務処理が終わったら、また就職活動するって、なんかアテがあるみたいだった。だから今は無収入なんだけど、蓄えもあるし、ローンも終わってるから、贅沢しなきゃ大丈夫だろうって。」
「大学とか行かれるの?」
「できれば公立で、自宅から通えるところにしてくれって言われた。」
「そう。」
「奨学金とかもあるし、なんとかなるんじゃない。」
「バイトは忙しいの?」
「いや、年末年始の短期のやつだから、クリスマスと正月以外は家にいるよ。別に家計のためのバイトじゃなくて、小遣いくらいは自分で稼ごうかと。」
「そっか。デートしたいなとか、今、思ったんだけど、、忙しいかな?」
「大丈夫だよ。そうだな。デートしたいな。」
「冬休み、ずっと会えないのも寂しいし。いい?」
「うん。」
デートか。全然、考えもしなかった。今朝まで、もうダメかもしれないと思っていたのだから、当然かもしれない。でもそう、こうやって少しずつ近づいて行くんだ。きっと。