坂道では自転車を降りて
帰り道、いつもの上り坂で自転車を降りて歩く。
「なんで、こんな無茶な事させる訳。」
「書けそうだと思ったから。」
「書けなくは、ないかもしれないけど。」
「最後の公演だよ。あの本も悪くはないけど、今日の話し合い聞いて、書きたくならなかった?」
「。。。。なった。」
悔しいが、彼女の推測は当たっている。
「本当は、こういうのがやりたかったんじゃないの?」
「。。。。。」
「生駒さんの脚本は、残念だけど春には間に合わないと思う。秋にやるにしても、そういうのを演る気のある1年生が入ってこないとダメだと思う。」
「それで?」
「既成の本を上演しても、そういう部員は入ってこないよ。今日の話し合いで感じなかった?私たち2年生と1年生の間に温度差がある。1年生は、去年の春の君の書いた本の舞台を見て入って来た部員だからじゃないかな。だから、そういう本を書いて欲しいの。もうすぐ2年生になる1年生達が、自分たちの力で舞台を、部を作り上げて行くんだって、そういう気持ちになれるような脚本を。新入生がそんな部に入部したくなるような本を。」
「俺を買いかぶり過ぎだよ。書けなかったらどうするんだよ。どんだけ大変か分かってるのか?」
「できなかったら、君の出来てる本か、既成の本でやればいいじゃん。でもまずは、書いてみない??」
「なんとか書けたって、良いのが書けなくて、みんなぐだぐだになって、中途半端で終わるかも。そんなの格好悪すぎる。」
「なんで、こんな無茶な事させる訳。」
「書けそうだと思ったから。」
「書けなくは、ないかもしれないけど。」
「最後の公演だよ。あの本も悪くはないけど、今日の話し合い聞いて、書きたくならなかった?」
「。。。。なった。」
悔しいが、彼女の推測は当たっている。
「本当は、こういうのがやりたかったんじゃないの?」
「。。。。。」
「生駒さんの脚本は、残念だけど春には間に合わないと思う。秋にやるにしても、そういうのを演る気のある1年生が入ってこないとダメだと思う。」
「それで?」
「既成の本を上演しても、そういう部員は入ってこないよ。今日の話し合いで感じなかった?私たち2年生と1年生の間に温度差がある。1年生は、去年の春の君の書いた本の舞台を見て入って来た部員だからじゃないかな。だから、そういう本を書いて欲しいの。もうすぐ2年生になる1年生達が、自分たちの力で舞台を、部を作り上げて行くんだって、そういう気持ちになれるような脚本を。新入生がそんな部に入部したくなるような本を。」
「俺を買いかぶり過ぎだよ。書けなかったらどうするんだよ。どんだけ大変か分かってるのか?」
「できなかったら、君の出来てる本か、既成の本でやればいいじゃん。でもまずは、書いてみない??」
「なんとか書けたって、良いのが書けなくて、みんなぐだぐだになって、中途半端で終わるかも。そんなの格好悪すぎる。」