坂道では自転車を降りて
「勝手な事して、ごめんね。でも、今日、一度でも演目を決めちゃったら、2年生はもう戻らないんじゃないかと思って。」
「そうかもしれないけど。。」
「本当に、ごめん。でも、」
「もういい。分かった。とりあえず書いてみる。」
あぁ、結局、引き受けちゃったよ。本当にできるんだろうか。所詮、書くのは俺一人だ。彼女が手伝えるようなものでもないし。原が責任とるって言ったって、何をする訳じゃない。孤独で無謀な戦いだ。でも、書きたい気持ちは確かにある。その気持ちとチャンスをくれたのは、やっぱり彼女だ。
彼女の方へ視線を向けると、彼女はまだ心細そうな顔で俺をジッと見ていた。なんだか無性に愛おしくなり、思わず苦笑いがでる。彼女の顔から緊張の糸が抜けた。
「よかった。ありがとう。」
「君には借りがあるからな。」
「?。。なんかあったっけ?」
「クリスマス公演で、俺がみんなに迷惑かけないで済んだのは、君が、がんばってくれたからだ。」
「あぁ。。」
「でも、これっきりだからな。」
その夜から俺は書き始めた。恋愛モードだった俺の頭は、生駒さんの脚本と今日の話し合いで、一気にモードチェンジして元の葛藤モードへと切り替わった。彼女との関係が安定していたのも良かったのかもしれない。
「そうかもしれないけど。。」
「本当に、ごめん。でも、」
「もういい。分かった。とりあえず書いてみる。」
あぁ、結局、引き受けちゃったよ。本当にできるんだろうか。所詮、書くのは俺一人だ。彼女が手伝えるようなものでもないし。原が責任とるって言ったって、何をする訳じゃない。孤独で無謀な戦いだ。でも、書きたい気持ちは確かにある。その気持ちとチャンスをくれたのは、やっぱり彼女だ。
彼女の方へ視線を向けると、彼女はまだ心細そうな顔で俺をジッと見ていた。なんだか無性に愛おしくなり、思わず苦笑いがでる。彼女の顔から緊張の糸が抜けた。
「よかった。ありがとう。」
「君には借りがあるからな。」
「?。。なんかあったっけ?」
「クリスマス公演で、俺がみんなに迷惑かけないで済んだのは、君が、がんばってくれたからだ。」
「あぁ。。」
「でも、これっきりだからな。」
その夜から俺は書き始めた。恋愛モードだった俺の頭は、生駒さんの脚本と今日の話し合いで、一気にモードチェンジして元の葛藤モードへと切り替わった。彼女との関係が安定していたのも良かったのかもしれない。