坂道では自転車を降りて
「おっと。」
彼女がよろけてドアに手をついた。
「先輩、その格好危ないんじゃないですか?」
椎名が言う。
「そう思うなら、手伝ってくれない?」
初めて依頼される。
「いや、ちょっといい眺めなので。」
「何言ってるの?もう。」
彼女はまた本に手を伸ばそうと、つま先立ってドアに手をついた。俺達に手伝わせないと言う事は裏方関係の仕事ではなく、単に興味かなんかで本を探しているんだろう。多分、神井先輩関係で。
「あっ。」
「えっ。」
突然ドアが開き、支えを失った彼女は、バランスを崩し本棚に捕まってしまった。なんとか落ちるのは免れたと思ったが、年末に俺達が適当に作った本棚だ。人の体重に耐えきれる訳もなく、すぐに棚板がはずれた。彼女と本が音をたてて落下する。
「うわっ。」
ドアを開けたのは原先輩だった。ゴチっと音がして、2人の頭がぶつかった。痛そう。それでも、彼はとっさに腕を出して彼女を受け止めた。見事な反射神経だ。
「部長、ナイスキャッチです。」
椎名が腰を浮かしながらいう。
「いっ痛。。びっくりした。何やってるの?」
姫を抱きとめた騎士は彼女の顔を見て言った。ちょっと顔が赤い。
「だから危ないって言ったのに。」
椎名が立ち上がり落下して来た棚板を避ける。
彼女がよろけてドアに手をついた。
「先輩、その格好危ないんじゃないですか?」
椎名が言う。
「そう思うなら、手伝ってくれない?」
初めて依頼される。
「いや、ちょっといい眺めなので。」
「何言ってるの?もう。」
彼女はまた本に手を伸ばそうと、つま先立ってドアに手をついた。俺達に手伝わせないと言う事は裏方関係の仕事ではなく、単に興味かなんかで本を探しているんだろう。多分、神井先輩関係で。
「あっ。」
「えっ。」
突然ドアが開き、支えを失った彼女は、バランスを崩し本棚に捕まってしまった。なんとか落ちるのは免れたと思ったが、年末に俺達が適当に作った本棚だ。人の体重に耐えきれる訳もなく、すぐに棚板がはずれた。彼女と本が音をたてて落下する。
「うわっ。」
ドアを開けたのは原先輩だった。ゴチっと音がして、2人の頭がぶつかった。痛そう。それでも、彼はとっさに腕を出して彼女を受け止めた。見事な反射神経だ。
「部長、ナイスキャッチです。」
椎名が腰を浮かしながらいう。
「いっ痛。。びっくりした。何やってるの?」
姫を抱きとめた騎士は彼女の顔を見て言った。ちょっと顔が赤い。
「だから危ないって言ったのに。」
椎名が立ち上がり落下して来た棚板を避ける。