坂道では自転車を降りて
あきれ顔で見る俺と鈴木先輩に川村は言い訳した。
「こっちの作業が終わって声かけても、全然聞こえないみたいで、ずっと図面描いているから、ちょっといたずらしたくなって。。。そしたら、なんかすごい反応しちゃって。。」
「それだけで、あんなに怒るか?」
俺が疑問を口にすると、鈴木先輩が答えた。
「確かに、あんなに怒らなくてもいいような気もするな。。」
「先輩は最初から見てたんですか?」
「うむ。まあ、川村の言った通りだった。。自分でもびっくりしたんじゃないか。声というか反応が、あまりに、、その。。。」
3人でさっきの声を思い出して赤面する。
「。。。。」

「それより神井は、何しに来たんだ?」
「えーと、なんだっけ?そうだ、舞台の図面できました?」
鈴木先輩と舞台装置の配置について図面をみる。彼女がさっきまで書いていたという図面だが、
「まだできてませんね。まあいいです。あと、メジャー持って行って良いですか?」
「そこだ。」
「そっちは何かありますか?」
「多恵が戻ったら、俺達も動きを見に行く。」
「分かりました。」
「川村ももう行っていいぞ。近江はもう体育館にいるんだろ?」
「はい。」

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