坂道では自転車を降りて
「お前だってわかるだろ?鈴木先輩が大野さんを好きな事くらい。毎日、多恵、多恵ってさ。なのに彼女全然気づいてないんだぜ。それに鈴木先輩も同じくらい鈍感っていうか、真面目なんだよ。見ててじれったいのなんのって。」
川村は力説する。
「それにさ、先輩カッコイイから結構モテるんだ。部内部外問わず、いろいろいてさ。なのに、あの可愛がり方だし、大野さん自身もあの性格だろ。妬まれて、トラブってんのに二人して全然気づいてないの。それ全部、俺がフォローして回ってるんだぜ。俺もう疲れたよ。」
川村は一気に愚痴ると、ふぅっと息を吐いた。おれはコメントに窮した。なんと返したものか。。
「そういえば、鈴木先輩と彼女、つきあってるわけじゃないんだ。」
考えてみればいつも一緒にいるし、鈴木先輩の彼女に対する態度は誰が見ても普通ではない。泰然自若としていながらも、いつも彼女の姿を目で追っている先輩は、先輩後輩というよりは、やはり恋人同士に見える。でも、彼女の態度は微妙に違う。
「確かに、付き合ってるわけじゃない、けど。」
「けど?」
「みてりゃわかるだろ。それに近いものがあるのは。」
「まあ。」
「だから、ややこしいんだよ。」
「そっか、がんばれ。」
「はぁ。。俺がかんばることじゃないのに。。」
体育館に着き、話はそこで打ち切りになった。
川村は力説する。
「それにさ、先輩カッコイイから結構モテるんだ。部内部外問わず、いろいろいてさ。なのに、あの可愛がり方だし、大野さん自身もあの性格だろ。妬まれて、トラブってんのに二人して全然気づいてないの。それ全部、俺がフォローして回ってるんだぜ。俺もう疲れたよ。」
川村は一気に愚痴ると、ふぅっと息を吐いた。おれはコメントに窮した。なんと返したものか。。
「そういえば、鈴木先輩と彼女、つきあってるわけじゃないんだ。」
考えてみればいつも一緒にいるし、鈴木先輩の彼女に対する態度は誰が見ても普通ではない。泰然自若としていながらも、いつも彼女の姿を目で追っている先輩は、先輩後輩というよりは、やはり恋人同士に見える。でも、彼女の態度は微妙に違う。
「確かに、付き合ってるわけじゃない、けど。」
「けど?」
「みてりゃわかるだろ。それに近いものがあるのは。」
「まあ。」
「だから、ややこしいんだよ。」
「そっか、がんばれ。」
「はぁ。。俺がかんばることじゃないのに。。」
体育館に着き、話はそこで打ち切りになった。