坂道では自転車を降りて
シーン1から順に、役者達はそれぞれ舞台での動きを作り、確かめながら、話を進めて行く。
「そこで転んじゃうと、そのあと顔が見えにくいから、そこからこっちへ走って、その辺で転べませんか?顔が正面向くように。」
「これじゃあ、距離が短くて走って追いかけられる感じがしないんじゃないかな。」
「だったら一周するとか?」
「そんなに実際に走ったら間が空いちゃうし、息が切れるよ。」

しばらくすると、鈴木先輩と大野多恵が現れた。川村と話している。どうやら決着したらしい。その後は、先に来ていた音響と照明の先輩らと一緒に5人、舞台での役者の動きを一通り見学し、部室へ引きあげて行った。

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