坂道では自転車を降りて
「川村だったら、ちゃんと待っててくれたと思うよ。ジョーが怖くないように、上手にリードして。まあ、彼は彼で、他のところに問題がありそうだから、オススメはしないけど。」
「川村くんのことはもう言わないで。」
「神井のどこがそんなにいいのさ?悪いヤツじゃないってことは、私だって知ってるけど。」
「だって、優しいよ。」
「優しいヤツが、泣いて嫌だって言ってる女の子に、無理矢理触るかね?」
「でも、好きなんだもん。いつも一所懸命で。。怒ってる顔はすごく怖いけど。真剣に本書いてるときの顔とか、怖くてもカッコいいし、たまに笑ってくれたときとかも。話だっていろいろ知っててすごく面白くて。。。よく、わかんないけど。」
「好きなんだ。」
「うん。」
「盲目ね。」
「。。。」盲目なんだろうか。。
「まあ、いいけどね。」

やがて、私の降りるバス停に着いた。メグはもうひと駅先なので、バイバイといって降りる。
「あれ。。」
「よう。」
バス停に神井くんがいた。
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