坂道では自転車を降りて
「お楽しみにねって、言ってたヤツ。」
「。。。。いいよ。」
「本当にいいの? 何されるか、分かってないでしょ。」
彼女は首を傾げた。
「本当にするよ。」
「いいよ。神井くんになら、何されたっていいよ。」
俺に抱きつきながら言う。そう言うだろうなって思ってたけど、、やっぱり言うんだな。何も分かってないくせに。
「そういうこと、軽々しく言うなよ。全然、分かってないくせに。」
「分かってなくても、いいよ。」
「良くない。もっと真面目に考えて。大事な事だから。」
「。。。。だって、わかんない。」
「分からないんじゃないだろ。知ろうとしてない。」
「私も、知らないといけない?」
「だって、俺が全部決めていいのか?」
「いいよ。」
「そんなの、無責任だろ。」
「なんで?」
「責任を全部、俺に押し付けてるじゃないか。」
「知らないふりして、いや実際知らないんだけど、何されたっていいとか言って、煽るだけ煽って、俺がやりすぎたら、怖がって泣いて。無責任だろ。」
「。。。。。。」
「今度、俺の部屋で、させてくれって言ったら、する?できる?」
「何を?」
何をって、、、言わせるのかよ。
「。。。。。セックス。」
言ってしまった。でも、仕方ないよな。はっきり言わないと彼女は分からないんだから。
「それはしないよ。だって、私たちまだ高校生だよ。セックスしたら赤ちゃんが出来るんだよ。」