坂道では自転車を降りて
「多恵は、、、、何をされてたの?」
「何って。。」
神井先輩の考えてる事が分かった。
「いや、服はちゃんと着てました。だから。」
やられてなきゃ良いって訳でもないが、そこは多分大丈夫だと思う。でも、本当のことは本人にしかわからない。
俯いた先輩の身体がブルブル震えだした。
「そんな大変な事、なんで俺に黙ってた!」
机に向かって叫ぶと、口から唾が飛んで机の上に落ちた。
「だって、大野先輩が言わないでくれって。」
「なんでっっ」
先輩は俺を睨んだ。殴られたって仕方ないけど、むちゃ怖いです。この目。しょんべんちびりそうです。
「あ、当たり前じゃないですか。そんなの誰にも、特にあんたには知られたくないでしょう。それに、心配させたくなかったんですよ。神井先輩には何も言わないで欲しいって。」
「だけどっ。だったらっ。」
「先輩に聞くのは止めてあげてください。先輩すごく怖かったと思います。そっとしておいてあげてください。」
「だったら、お前が俺に先に言っとけよ。俺、もう聞いちゃったじゃないか。黙って側にいるどころか、、問いつめて。。。。嘘だろ。。」
神井先輩は動揺しまくって、ウロウロと歩き回った。