坂道では自転車を降りて
「ふふっ勝ったよ。すごい?」
彼女は俺の首に抱きついて言う。熱く濡れた肌が、ぺたりと吸い付いてきて、クラクラする。自分の顔が真っ赤になってるのが分かる。
「わわわかった。よくやった。」
恥ずかしくて引き離したいけど、このままくっついてもいたい。それに、彼女を他の奴らにこれ以上見せたくない。プールから上げたくない。でも、早く上着を着て欲しい。ひとりあたふたしていると、彼女はすぐに俺から離れて、「一緒に泳ごう。」と言った。
「は、速いんだね。」
何を言ったらいいのか判らず、とりあえずの感想を述べる。
「小さい頃、スイミングスクールに通ってた。水の中、好き。」
田崎と同じパターンか。
「大野さん、俺とも勝負しない?」
上から声が振って来た。
「だめだ。もう終わりだ。」
濡れた水着はますます彼女の身体に張り付いて、凹凸を浮き上がらせる。もうやらせるわけがない。
「だったら、まず神井とやろうぜ。」
笑いながら茶化すような声が、返って来る。
「神井に勝てば大野さんが勝負してくれるんだろ。」
男子達は俺をからかって散って行った。
「もう1回くらい、やってもいいよ?」
彼女は首を傾げて言う。いや、もう絶対ダメだから。
「いいから。もうあがって、」
上着を着てくれよ。
「ん。もう髪も濡れちゃったし、このままもう少し泳ぐ。鬼ごっこしよう。」
彼女は俺の首に抱きついて言う。熱く濡れた肌が、ぺたりと吸い付いてきて、クラクラする。自分の顔が真っ赤になってるのが分かる。
「わわわかった。よくやった。」
恥ずかしくて引き離したいけど、このままくっついてもいたい。それに、彼女を他の奴らにこれ以上見せたくない。プールから上げたくない。でも、早く上着を着て欲しい。ひとりあたふたしていると、彼女はすぐに俺から離れて、「一緒に泳ごう。」と言った。
「は、速いんだね。」
何を言ったらいいのか判らず、とりあえずの感想を述べる。
「小さい頃、スイミングスクールに通ってた。水の中、好き。」
田崎と同じパターンか。
「大野さん、俺とも勝負しない?」
上から声が振って来た。
「だめだ。もう終わりだ。」
濡れた水着はますます彼女の身体に張り付いて、凹凸を浮き上がらせる。もうやらせるわけがない。
「だったら、まず神井とやろうぜ。」
笑いながら茶化すような声が、返って来る。
「神井に勝てば大野さんが勝負してくれるんだろ。」
男子達は俺をからかって散って行った。
「もう1回くらい、やってもいいよ?」
彼女は首を傾げて言う。いや、もう絶対ダメだから。
「いいから。もうあがって、」
上着を着てくれよ。
「ん。もう髪も濡れちゃったし、このままもう少し泳ぐ。鬼ごっこしよう。」