坂道では自転車を降りて
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俺は日を改めて生駒さんと2人で話をした。放課後、東棟の端にある非常階段に並んで座り話を聞いてやっていると、生駒さんはまだ山田に未練があったようで、盛大に泣かれてしまった。
「ずっと一人だったんです。一所懸命やってるのにみんな無関心で。。。初めてだったんです。神井先輩と敦也が、最初に私を認めてくれた。私は間違ってないって言ってくれた。がんばれって言ってくれた。」
山田は敦也って言うのか。
「キスだって初めてだったのに。。」
いや、そんな話は俺に聞かせてくれなくて良いです。
「山田がまだ好きなら、もっと素直に仲良くしたら良いじゃないか。俺には、君が山田を攻撃しているように見えたぞ。」
「攻撃なんて、してません。」
俺を睨みつけて言う。いや、してるよ。言いかけてやめる。認めたくないものを無理に認めさせても反感を買うだけだ。多分、山田は彼女のこういう所について行けないと思ったんだろうな。
「君がもっと素直に、」
そこまで言って、それもやめた。多分、山田の気持ちは動かない。今、情に流されて一時的になんとかなっても、いずれ破局が訪れるだろう。これ以上気持ちを引きずっても、傷を広げるだけだ。生駒さんが変われば、もっと素直な、普通の女の子になったらとも思うけど、自分を変えたいと思う相手に出逢うか、このままの生駒さんを受け入れてくれる相手を待つか、どちらにしろ、山田ではない。
俺は日を改めて生駒さんと2人で話をした。放課後、東棟の端にある非常階段に並んで座り話を聞いてやっていると、生駒さんはまだ山田に未練があったようで、盛大に泣かれてしまった。
「ずっと一人だったんです。一所懸命やってるのにみんな無関心で。。。初めてだったんです。神井先輩と敦也が、最初に私を認めてくれた。私は間違ってないって言ってくれた。がんばれって言ってくれた。」
山田は敦也って言うのか。
「キスだって初めてだったのに。。」
いや、そんな話は俺に聞かせてくれなくて良いです。
「山田がまだ好きなら、もっと素直に仲良くしたら良いじゃないか。俺には、君が山田を攻撃しているように見えたぞ。」
「攻撃なんて、してません。」
俺を睨みつけて言う。いや、してるよ。言いかけてやめる。認めたくないものを無理に認めさせても反感を買うだけだ。多分、山田は彼女のこういう所について行けないと思ったんだろうな。
「君がもっと素直に、」
そこまで言って、それもやめた。多分、山田の気持ちは動かない。今、情に流されて一時的になんとかなっても、いずれ破局が訪れるだろう。これ以上気持ちを引きずっても、傷を広げるだけだ。生駒さんが変われば、もっと素直な、普通の女の子になったらとも思うけど、自分を変えたいと思う相手に出逢うか、このままの生駒さんを受け入れてくれる相手を待つか、どちらにしろ、山田ではない。