坂道では自転車を降りて
「病気じゃないから大丈夫だよ。神井くん、お姉さんかなんかいるの?」
「いや、兄貴だよ。」
「こういう話、嫌じゃないの?」
「あえてしたくはないけど。本当は知ってた方が良いだろ。女の人がどんだけ苦労してるか。子供産んでもらうんだから。」
少し間があいて、腹を押さえて下を向いていた彼女が、俺の顔をまじまじと見上げた。
「すごいな。」
「何が?」
「先の事、ちゃんと考えてる。私、自分が子供産むとか、考えた事もない。」
「なんで?」
「多分、結婚しないし。そんな先の事は考えた事がない。実感ないし。」
目を逸らして言う。なんか今さらっと気になる事を言ったけど、そこは突っ込まないことにする。
「俺も、そんなに真剣に考えてる訳じゃないよ。まだ、彼女もいないウチから、考えたってしょうがない。」
「確かにね。ありがとう。そろそろ行こう。話してたら気が紛れた。」
「いや、兄貴だよ。」
「こういう話、嫌じゃないの?」
「あえてしたくはないけど。本当は知ってた方が良いだろ。女の人がどんだけ苦労してるか。子供産んでもらうんだから。」
少し間があいて、腹を押さえて下を向いていた彼女が、俺の顔をまじまじと見上げた。
「すごいな。」
「何が?」
「先の事、ちゃんと考えてる。私、自分が子供産むとか、考えた事もない。」
「なんで?」
「多分、結婚しないし。そんな先の事は考えた事がない。実感ないし。」
目を逸らして言う。なんか今さらっと気になる事を言ったけど、そこは突っ込まないことにする。
「俺も、そんなに真剣に考えてる訳じゃないよ。まだ、彼女もいないウチから、考えたってしょうがない。」
「確かにね。ありがとう。そろそろ行こう。話してたら気が紛れた。」