最凶赤姫の涙 ~絆~
だが……やがて
いじめはエスカレートしあざができるまで
殴る日もあった。
私は先生に助けを求めた
だが……先生は結局にもしなかった
自分のクラスにいじめがあったら担任の評価が下がるから、先生は現実から逃げた
紅姫の正義感は、曲がった。
恨み。憎しみ。
そう、あの事件
「紅姫」と呼ばれるようになった事件
彼女は、学校の窓を割り
小さい頃から習っていた武術で
いじめをしていたリーダーに、おもいっきり殴った。
守るために戦った。
正義のために戦った。
いじめをなくすために
殴った。
私は人を守れる。その力があるんだ
顔が何倍にも腫れるまで、力を使い果たすまで
私はヒーローだと過信していた。
そうだ、私の力は守るためにあるんだ。
歪んだヒーローだった。