最凶赤姫の涙 ~絆~
あの事件から私は、喧嘩を売り喧嘩を
買い、そんな生活をおくった。
私の力はなんのためにあるのか証明したかった。
だから、殴って蹴った。
守るために戦うと言っていた私はどこに行ったんだろう。
この拳で、ただただそんな心のもやもやを
不良達にはぶつけるしかなかった。
頼れる人も、友達もいない。
そんなことを続けていたら
最凶紅姫と呼ばれるようになった
こんなことがしたかったわけじゃない
どこにいっても、私は孤独だった。
独りは嫌だよ……友達って何。守るって何
今日も血にまみれる自分の手を見て泣いた
そして、気づいたんだ
守るというのは誰かを傷つけること
私があの時しなければいけなかったこと
味方だと、私がいるよってあの子に寄り添ってあげなきゃいけなかった。
暴力は痛みと憎しみしか生み出さない
「紅姫はさようならだ……」
私は変わるんだ