最凶赤姫の涙 ~絆~
「赤姫さんよぉ?殺してやるよ。俺らの痛みを味わえ!」
「ふー……」
私は木刀を構えた。
まだ、動悸がとまらない
一斉に赤姫に飛びこむ、不良たち。
私は確実に確実に、一人ずつ倒していった。
そんな時だった。
「赤姫…お前の弱点は」
「行儀が良すぎるんだよ」
攻撃を見切られていたのだ
その上、いつもとは違う。
冷静でいられない。
あの女が危ないのはわかっていた。
なのに、目の前にしか気を配れなかった。
そして、死角から飛び込む一人の女。
「くたばれぇ!」
「がっ……」
バチッ
「あ……ぐ……ぅ」
赤姫はわき腹にスタンガンをくらった。
赤姫は足をふらつかせ、人の檻から急いで離れた。
「はぁ……はぁ……」
やっぱり、今日はだめだ。
逃げるか……?
そんなこと、許されない