吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち
「そこ、何かいるだろ??
獣臭い。」
唐突に言われる一言。
実際この森自体が獣臭い。
その中でもきつい臭いがするのは
ここに動物がいるからだ。
「ええ、ここには数匹の猛獣がいます。」
「よくバレないな!!」
不思議な顔をして訪ねてくる。
確かに不思議がるのは普通だ。
さっき、“警護は厳しい”と言ったのに
なぜ??
それは簡単だ。
僕と僕の許した者しか
臭い、気配、物体を感じたり
見たりすることはできないのだ。
「ふふっ、スカイは特別ですよ。」
そう言ったら、
はしゃぎ回るスカイ。
まだまだ子供ですね。
「で、猛獣の何がいるんだ??」