吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち
第一印象は良かったらしい。
「友達を探していて……。
死神さん、“バルク”って人、
どこにいるか知らないですか??」
これは半分ホントで半分嘘。
探してはいる。
ただ、友だちではない。
その答えを真面目に考えてくれる
優しい死神。
「わかんないな〜…
力になれなくてごめんね。」
申し訳無さそうに言う死神に
契約を持ち込もうとする。
「ええ〜!!
じゃあ、血、下さい。
お腹空いてるの……」
語尾を小さく、地面を見て言えば、
必ず不思議がって、血をくれる。
それか、逆に生気を吸われるか。
…でもバルクはどちらでもなかった。
あの時、彼はこう言った。
“僕の血を飲んだら君は死んでしまうよ”
“ただ…本当にお腹が空いているのなら
これを売るといい。”