吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち
差し出してくれたのは、
高そうなダイヤ。
この世界でダイヤはとても珍しい。
光輝き、透き通るそのダイヤは
まさに兆レベルの値段。
「いいの……??」
さすがにこんな高そうな物を
タダで貰うわけにはいかない。
「それじゃあ…」
そう言いながら近づいてきたバルクは
私の耳元で甘い言葉をささやく。
その言葉に、顔を真っ赤にした私。
だって、
“キミの唇を奪おうかな”
って…!!
絶対私の反応見て楽しんでるよッ!!
そんなことを考えていると、
もうそこにはバルクの姿はなかった。
「…はぁ…バルク…。……会いたい…。」
ふと声に出た一言。
それを聞き逃さなかった死神は、問う。