吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち
「い……や…。」
そんな抵抗も虚しく、
私の両腕を死神は、片手で抑える。
だんだん激しくなるキス。
周りの魔物は、このやりとりを無視している。
いつもの光景なのだ。
「ん〜!!」
叫んでも、足をばたつかせても意味がない。
大人と子供の差だ。
「キミのその抵抗、意味ないよ??
やめて欲しいんならちゃんと口で言わなきゃ」
さっき、言ったはずなのに…!!
でも、キスは終わった。
腕は離されてないし、顔も近いまんまだけど…
「やめて下さい、死神様…。」
「いいよ、もう元気はもらえたからね。
キミの生気は絶好だね。」
そう言い残して死神はどこかへ消え去った。
「……ッ…!」
今までにない屈辱を味わい、
涙が出そうになる。