吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち
『ようこそ、試験会場へ。』
頭に響く
低く落ち着いた声。
「誰だ!!」
部屋は明るく、
誰もいないはずの部屋。
真っ白で目がチカチカする。
『我は狼男。名は名乗らぬ。』
「あんたが試験官なのか??」
『それについては話す義理はない。』
意味がわからなくなってくる。
けど、ここにいるってことは試験管のはず。
そーえば、
【真っ直ぐお進みください】
って女が言ってた。
声は無視していいのか??
まっすぐ進んだ先には
またドアがある。
というか、
この部屋の壁にはドアというドアが
ついている。
『まぁ、話でもしようか。』
「うるさい!!」
この話は時間稼ぎか何かか??
『まぁまぁ。
バジーについて話そうか?』
ドクンッ!
何でバジーのことを??
こいつはいったいなんなんだ……!!