吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち
性格のいいやつは
異界にはいない。
常に何かに飢え、
それを誰かから得ようとする。
……どんな手段を使ってでも。
それが、
【異界】にいるもの。
【化け物】の宿命。
それでも、
ミニキは良いほうだ。
口では言ってきても、
手は出さない。
それに___……
「知ったような口を聞くな。」
『へぇ~、君たちやっぱおもしろいわ。』
何を言ってるんだ、こいつは。
まぁ、もう話すことはないはずだ。
そう思い、真っ直ぐ歩きだした。
仲間が……
バジーとミニキが待っているはずだ。
結局声の主が誰かわからなかったが
そんなことはどうでもいい。
一刻も速く……
仲間の元へ!!
知らぬ間に早歩きになっている。
もう、ヤツの声はしない。
俺は走りだした。