吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち




数分後、呪文を唱え終えたヤツは
私に言った。



「我が奴隷、ミニキよ。
お前は俺のモノだ。」



そう言い、契約の儀式は終わった。


私は腹に刺さっているナイフを抜く。

多少は痛みを感じるが、
心の傷が大きすぎそれどころではない。



「ねぇ、契約は成立したんでしょ?
だったらどっか行って!」



1人になりたかった。

仲間を裏切り自分の安全を
守った自分に腹が立つ。



「そうだね。
最後に忠告しとくよ。

俺に逆らったら命はないし、
誰かにこの事を言っても死ぬからね?

それとミニキ、
お前はあいつら(バルクとスカイ)のこと
どう思っているのか、はっきりしろ。

じゃ、またね。
何か情報があったら
腕にある紋に話しかけて。」



そう言い残し、
何処かへ消えて行った。



それと同時に
涙がこみ上げてくる。



その晩泣きながら眠りについた。





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