吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち
「あっ、危ない!!」
殴られた男が後ろから
襲いかかってきたのだ。
けれども、男の子は悠々とした顔つきで
男の攻撃を避ける。
その間に俺は、母さんの血を飲まなくては……!!
そう思い、母さんに近づく。
母さんの顔は、青白くなり、
出血の量もひどい。
「母さん……血、飲むね……」
そう前置きし、恐る恐る母さんの
肌に牙をたてた。
実は、血を飲むのはこれが
俺にとって初めてだった。