吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち





「わかりました。
僕たち3人は本当に信頼し合っている。

…真名を言い合いましょう。」


こんなクサイ言葉を言うのは初めてだ

けど、他に言葉が思いつかなかった。



「その前に契約をします。
よろしいですか?」


すぐにスカイが頷き、
間を開けてミニキが頷く。



「では、始めます。」


そっと目をつぶり、呪文を説く。


「我は地獄の王の息子、アクア。
今から真名を言い合い、
ともに協力することをここに誓う。
もし、真名を不必要に呼ぶならば
その者を罰することを許す。」


そう言い終えると、
小さな悪魔が出てきた。

これは、異界でもあまり知られていない
種類の悪魔だ。


そこらにいる悪魔なんて信用できない。

この悪魔は自信が罪を犯すと
消えてしまう。

だから、数も少ないし信頼できる。



その小さな悪魔はまん丸の頭に
一本のツノを生やし、
細長い胴体には、手足がない。

真っ黒の頭には白い目が光る。




< 77 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop