吸血鬼と狼男と悪魔のこどもたち
「わかりました。
僕たち3人は本当に信頼し合っている。
…真名を言い合いましょう。」
こんなクサイ言葉を言うのは初めてだ
けど、他に言葉が思いつかなかった。
「その前に契約をします。
よろしいですか?」
すぐにスカイが頷き、
間を開けてミニキが頷く。
「では、始めます。」
そっと目をつぶり、呪文を説く。
「我は地獄の王の息子、アクア。
今から真名を言い合い、
ともに協力することをここに誓う。
もし、真名を不必要に呼ぶならば
その者を罰することを許す。」
そう言い終えると、
小さな悪魔が出てきた。
これは、異界でもあまり知られていない
種類の悪魔だ。
そこらにいる悪魔なんて信用できない。
この悪魔は自信が罪を犯すと
消えてしまう。
だから、数も少ないし信頼できる。
その小さな悪魔はまん丸の頭に
一本のツノを生やし、
細長い胴体には、手足がない。
真っ黒の頭には白い目が光る。