幸せの行方

振り返らない

✡✡千佳サイド

日曜日の夕方
私は、兄に
「お兄ちゃん、ありがとう。
今日、帰るね。
月曜日からまた、仕事頑張るよ。
私には、幸せを感じる
時間はないんだと、
改めて思った。」
と、伝えると

「本当に、大丈夫か？
無理をするなよ。
お前が、何を思って、
幸せの時間がないと
言っているのか、わからないが

お前は、顔も心も、申し分ないんだ。
きっと、お前だけを見て、
お前だけを愛してくれる
そんな、男が、現れるよ。

だが今後の、
お前の恋愛は、
簡単に許さないがな。」
と、釘をさされた。

「うふっ、ありがとう。」
優しい兄は、そう言ってくれるが

私には、色んなものが、
かけているのだろう。
と、心の中で考えていた。


下宿に戻り
お兄さん、お姉さん、さくらさんに
金曜日の話をして・・・

「お別れしました。
もし、訪ねて来ることが
ありましたら
会いたくありませんから、
お願いしても良いですか？」
と、言うと

三人とも、凄く怒って
さくらさんは、一緒に泣いてくれた。

お兄さんは、
「二度とここの敷居は
またがらせないから、心配するな。」
と、言ってくれた。

本当にどこまでも
優しい三人に
「迷惑かけて、すいません。」
と、頭を下げて部屋に戻った。



月曜日からは、
また、仕事を頑張ろう。