幸せの行方
✡✡智也サイド
俺は、千佳が前に付き合いをしていた
と、言う男の両親と
会うためのアポを取り
相手の両親と
待ち合わせの場所に向かった。
「初めてまして、
私は、石内千佳の父親で、
石内智也と言います。
本日は、お呼び立てしまして
申し訳ありません。」
と、言うと
「いえ、こちらこそ初めてまして、
木ノ内誠の父親と母親です。
私は、妻にすべを任せてばかりで
千佳さんとの、お付き合いのことも
知らなくて、すみません。
なにか、うちの愚息が、
しでかしたでしょうか?」
と、言われた。
俺は、今までの経緯を全て話した。
母親は、泣いていたが、
父親は、土下座をして、
「本当に申し訳ありません。
お嬢さんにぶつかっていたら、
取り返しのつかないことになって
いたかもしれません。
本当に、なんとお詫びをしたら
よいのか、わかりません。」
と、言った。
俺は、
「千佳は、まもなく退院します。
私の願いは、ただひとつです。
息子さんに、二度と千佳に近づいて
ほしくないだけです。
もし、お約束できない場合は、
法的な手続きをします。
目撃者も何人もいますので。
宜しくお願いします。」
と、言った。
木ノ内のご両親は、
「命にかえても、お約束は、
守ります。
本当に申し訳ありませんでした。」
と、土下座をして、肩を落として、
帰って行った。
千佳の会社の宇都さんには、
退社の話をした。
宇都さんからも、千佳をいじめていた女は、
僻地に出向となり、
いいなりの課長は、格下げ、減給
と、なったと報告を受けた。