幸せの行方
✡✡誠サイド
親同士が、勝手に話を進めて
式は、あげずに
籍だけを入れた。
俺のマンションに知美が、
引っ越してきた。
俺は、大学も卒業し
初めての会社で、覚えること
ばかりで、毎日悪戦苦闘の
日々だった。
知美とも、話すこともほとんどなく
こいつは、俺と結婚して
幸せには、程遠いのに
なんとも、思わないのかと
思っていた。
そんなある日
親父から、家に来るように
連絡がきた。
俺は、玄関を入るなり
親父に、殴られた。
「なんだよ、いきなり」と
「お前、石内千佳さんを知ってるな。
千佳さんのお父さんと会ってきた。
お前は、いったい、何をしてるんだ。
俺は、お前の育て方を間違えたのか?
情けない。
二度と、千佳さんに
近づくな、いいな!!
お前、一歩間違えは、犯罪者だぞ。
子供を犯罪者の子にするつもりか?
千佳さんは、まもなく退院する、
絶対に近づくな。」
と、言った。
「退院て、なんだ?
千佳はどこか悪いのか?」
と、言うと
「お前が、しでかしたことで
恐怖に、何日も眠れず、食べれずで
薬に頼り、病院に運ばれた。」
と、言われて
俺は、家から、飛び出そうとしたのを
親父に、再び殴られて倒された。
俺は、千佳を苦しめてばかりで
人間としても、失格だ。
もっと、ちゃんと生きてみよう。
と、改めて考えた。