幸せの行方

✡✡まだ···むり


誠は、その様子をみて、
苦渋の顔をしていた。

マイクは、誠に
「すみません。
千佳は、体調が悪いので
連れてかえります。」
と、千佳を抱きかかえた。

誠は、
「千佳、すまなかった。
それだけを、
どうしても、伝えたかった。」
と、言った。

千佳は、目を瞑ったまま
やっと‥‥
「······幸せに······なって·····下さいっ···」
と、それだけを言う

マイクは、千佳を抱き抱えたまま
「良く頑張ったね。
   僕の天使。」
と、言った。


千佳は、恥ずかしいけれど
マイクの腕の中は安心していられた。


家に着くと
兄が、
「マイク。
  千佳は、見つかったか?」
と、訊ねる

マイクは、自分の腕の中にいる
千佳を見せた。
千佳は、緊張から解放されて
意識をなくしていた。

信也は、びっくりするが、
マイクは、口に指をあて
< しぃ-っ > と言う仕草をして
千佳をソファーへ下ろした。

その後で
マイクは、千佳が出会った男の話をした。

信也は、直ぐに誠だとわかって
マイクが、見つけてくれて良かった。
「マイク、ありがとう。」
と、言った。

でも千佳がマイクに
抱かれていたのにも驚いていた。
< 57 / 69 >

この作品をシェア

pagetop