【完】恋の授業を始めます。

次の日の休み時間、放送で職員室に来るよう呼び出された。


私なんかしたかな。そんな記憶ないけど。


職員室に入ると、担任の先生が私に手招きしてるのを見かけた。


「何か用ですか?」


「いや用って訳じゃないんだけど、放課後ヒマ?出来ればこいつにテスト前まで勉強教えてやって欲しいんだけど…。」


先生が言ってたこいつってのは、成績ワースト1位の安曇賢人(あずみけんと)。


って、私暇じゃないんだけど。


「勉強があるので無理です。」


「そう言わずにさ〜頼むよ〜」


何度言われてもムリ。絶対やらない!


「しょうが無い。高槻が欲しがってた参考書、お礼にと思って買ったんだけど……。」


先生が出した参考書に私は目を見張った。


「そ、それは…W大に行ける解説分かりやすいと有名な参考書……。」


「やってくれないならこれは賀里弁太郎に…。」


「や、やらせて頂きます……。」


うぅ〜参考書には勝てない。


「サンキュ、高槻。頼もしい〜!」


「その代わり、その参考書は貰いますから。」

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