【完】恋の授業を始めます。



は?何だよそれ。



「私を心配させるな。そんなんだから、いつまで経っても大手企業の恥さらしと言われるんだ。」


なんなんだよこの男。拉致られた娘にそんなこと・・・



「ちょっと待ってください!」



「何だ、私は今今宵と話して・・・「どうしてさっきからそんなことしか言えないんですか!?」



俺は言葉を遮り、思いっきり怒鳴った。



「君には関係ないだろ。」



「あります。あなた父親でしょ?父親ならもっと彼女を心配するとかないんですか?」



「甘やかすのは嫌いなんだ。最近はゆとり世代で人は自分を甘やかしすぎてる。」



「だからと言って、拉致られて怖かった高槻さんをもっと優しく抱きしめたりとか彼女の心を癒すことをもっと・・・」



この人は、ずっと高槻にこんな態度をとってたんだ。



「いいの、安曇君。」



「でも・・・」



「私がいけないの。ドジばっかりして。怒られるのも仕方ないよ。」



そう言って笑う高槻の顔は、寂しそうで、見てるこっちが辛くなった。




そんな顔すんなよ・・・



俺はお前のそんな顔、見たくない。





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