【完】恋の授業を始めます。
「はぁ。」
1人中庭で、木に寄りかかってボーっとしていた。
『俺テストが終わっても、高槻とは友達でいたい。
安曇君が言ったあの言葉が、どうしても心に引っかかってしまう。
やっぱり安曇君にとって、私はただの友達にすぎないのだろうか。
「恋人」には、なれないのだろうか。
そう考えただけで胸のあたりが、ズキンと痛む。
特別になりたい・・・安曇君の。
「どうしたの?思い詰めた顔して。」
話しかけてきたのは暁君だった。
「暁君・・・」
「何かあった?」
「好きな人の特別な存在になるのは、難しいなぁって思って。」