【完】恋の授業を始めます。
「・・・っ」
また真っ赤になる高槻が、本当に可愛く見えた。
「そろそろ帰るか。送ってく。」
暗くなって来て、女一人で危ないと思った俺は、今宵を家まで送ろうと考えた。
「え!?いいよ!」
「また拉致されたら大変だろ。それに俺、もうお前の彼氏だし。」
そう言うと、今宵の顔が少しニヤっと笑ったのが見えた。
「ニヤけてねぇで、行くぞ。」
「に、ニヤけてないもん!」
素直じゃないな。
本当は、彼氏って言葉にニヤけてたくせに。
その後は、今宵を家まで送った。
帰ってる時、俺は今宵のお父さんとその後どうなったのか知りたくて、今宵に聞いてみた。
「なぁ、あれからお父さんとは仲良くなれた?」
「え?」