【完】恋の授業を始めます。
顔が赤くなるとこなんて見られたくなくて、俺は少し下を向いた。
「・・・やべ。」
「え・・・?」
嬉しすぎて、自然と笑みが零れた。
「結構嬉しい・・・」
それを見た今宵は優しく笑ってくれた。
こんな幸せな気持ちになれたのは、生まれて初めてかもしれない。
「これからよろしく、今宵。」
「うん、よろしく。」
そうやってしばらく歩いてると、今宵の家の前まで来た。
「あ、気がついたらもう着いてた。じゃあ、また明日、学校でな。」
「うん、バイバイ。」
今宵に手を振り、俺は自分の家へ帰った。
この先何があっても、今宵を大切にする。
そう決めて、俺は小さな息を吹いた。